電験三種 理論で最初に覚える公式10選 過去問で使う順に整理する
電験三種の理論では、公式をたくさん覚えようとして手が止まることがあります。公式集を上から覚えても、過去問でどの式を使うか判断できなければ点にはつながりません。
この記事では、理論で最初に覚えたい公式を、過去問で使う順に整理します。目的は、公式の丸暗記ではなく、問題文を見たときに「この形ならこの公式」と判断できる入口を作ることです。
まず結論 公式は使う場面とセットで覚える

理論の公式は、単体で覚えるより、使う場面とセットにすると定着しやすくなります。
最初に押さえたいのは、次の10系統です。
- オームの法則
- 電力の式
- ジュール熱
- 抵抗の直列・並列
- コンデンサの電荷と静電容量
- コイルとコンデンサのリアクタンス
- 交流回路のインピーダンス
- 有効電力、無効電力、皮相電力
- 三相交流の電力
- 過渡現象の時定数
この10系統は、理論の多くの問題で土台になります。全部を完璧に説明できる必要はありません。まずは、どの問題で使う公式なのかを区別できることを目標にします。
公式10選と使う場面
最初に覚える公式は、名前だけでなく、過去問で出る場面と一緒に整理します。次の表を、公式暗記のチェックリストとして使ってください。
| 順番 | 公式・関係 | 使う場面 | 先に確認すること |
|---|---|---|---|
| 1 | V = IR | 直流回路で電圧、電流、抵抗のどれかを求める | どこにかかる電圧か、どこを流れる電流か |
| 2 | P = VI、P = I^2R、P = V^2/R | 電力、消費電力、抵抗の発熱を扱う | 使える値が電圧か電流か |
| 3 | H = Pt | ジュール熱や電力量を扱う | 時間の単位が秒か時間か |
| 4 | 直列抵抗は足す、並列抵抗は逆数で合成 | 合成抵抗を作って回路を簡単にする | 直列か並列か、途中で枝分かれしていないか |
| 5 | Q = CV | コンデンサの電荷、電圧、静電容量をつなぐ | 求めたい量が電荷か電圧か |
| 6 | X_L = 2πfL、X_C = 1/(2πfC) | コイルやコンデンサを交流で扱う | 周波数が変わると増えるか減るか |
| 7 | Z = R + jX | 交流回路で抵抗とリアクタンスをまとめる | 抵抗成分とリアクタンス成分を分けたか |
| 8 | P = VIcosθ、S = VI | 有効電力、皮相電力、力率を扱う | 力率が与えられているか |
| 9 | P = √3VIcosθ | 三相交流の電力を求める | 線間電圧と線電流で見ているか |
| 10 | τ = RC、τ = L/R | 過渡現象で変化の速さを見る | RC回路かRL回路か |
表を丸ごと暗記する必要はありません。大事なのは、問題文を見たときに「直流回路」「コンデンサ」「交流電力」「三相交流」「過渡現象」のどれかに仕分けることです。
直流回路はオームの法則と電力から始める
理論の最初の土台は、直流回路です。ここでは、オームの法則と電力の式を優先します。
- 電圧、電流、抵抗の関係を見る
- 電力を求める
- 抵抗の直列・並列を整理する
この範囲で大切なのは、式を覚えることだけではありません。問題文のどこが電圧で、どこが電流で、どこが抵抗なのかを読み取ることです。
特に P = VI、P = I^2R、P = V^2/R は同じ電力の式でも、使う値が違います。電圧が分かる問題なのか、電流が分かる問題なのかを先に見れば、式選びで迷いにくくなります。
コンデンサとコイルは性質を先に分ける
コンデンサとコイルは、公式を覚える前に性質を分けると理解しやすくなります。
コンデンサでは、電荷、電圧、静電容量の関係を見ます。コイルでは、電流の変化とエネルギーの関係を意識します。交流に入ると、コンデンサとコイルはリアクタンスとして扱われます。
ここで混ざりやすいのは、直流の見方と交流の見方です。公式だけを並べるより、どの場面の公式なのかを先に分けてください。
コンデンサは Q = CV を入口にし、交流に入ったら X_C = 1/(2πfC) へ切り替えます。コイルは直流のエネルギーや電流変化と、交流の X_L = 2πfL を分けて覚えると混乱しにくくなります。
交流回路はインピーダンスと電力を分けて覚える
交流回路では、インピーダンスと電力の公式がよく出ます。
インピーダンスは、抵抗、コイル、コンデンサを交流でまとめて扱うための考え方です。一方、電力では、有効電力、無効電力、皮相電力、力率が出てきます。
復習では、次の順に分けると進めやすくなります。
- 回路の合成インピーダンスを見る
- 電流や電圧を求める
- 最後に電力と力率を見る
この順番にすると、どの公式を先に使うか迷いにくくなります。
三相交流と過渡現象は型で覚える
三相交流と過渡現象は、最初から細かく理解しようとすると重くなります。
三相交流では、線間電圧、相電圧、線電流、相電流の関係を整理します。過渡現象では、初期値、最終値、時定数を見ることが重要です。
この2分野は、過去問で出る型を先に押さえるほうが効率的です。公式を一覧で覚えるより、問題文の形とセットで覚えるようにしてください。
三相交流では、単相の P = VIcosθ と三相の P = √3VIcosθ を混ぜないことが重要です。過渡現象では、時定数だけを覚えるのではなく、スイッチ直後の初期値と十分時間が経った最終値を先に決めてください。
公式暗記は過去問で確認して初めて使える

公式を覚えたら、必ず過去問で確認します。
カコトレ(kakotre) では、年度や科目から問題に入り直せます。理論の問題を解きながら、どの公式を使ったかを短くメモすると、公式暗記が過去問演習につながります。
おすすめは、公式を覚えるたびに次の3点を確認することです。
- どんな問題文で出るか
- 最初に何を求めるか
- 単位で崩れないか
まとめ
理論の公式は、数を増やすより、使う順番を整理することが大切です。
- 直流回路はオームの法則と電力から始める
- コンデンサとコイルは性質を分ける
- 交流回路はインピーダンスと電力を分ける
- 三相交流と過渡現象は型で覚える
- 公式は過去問で使って初めて定着する
- 10個の公式は、公式名ではなく使う場面とセットで覚える
公式を覚える目的は、公式集を暗記することではありません。過去問を見たときに、どの式から入るかを判断できるようにすることです。
理論で止まっている場所をPDFで整理する
公式を覚える順番で迷う場合は、無料サンプルの診断表で「公式が多い」「入口が決まらない」「同じ型でまた間違える」のどれに近いかを確認してください。
コンデンサ、三相交流、過渡現象、フェーザ、力率、計算ミスのどこで止まっているかを分け、次に読む記事とカコトレで試す行動を整理できます。
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