電験三種 理論 力率問題の見分け方 どの公式を使うか判断する
力率問題は、電験三種 理論の中でも公式が混ざりやすい分野です。有効電力、無効電力、皮相電力、力率、三相電力、力率改善が一緒に出るため、どの式から使うか迷いやすくなります。
この記事では、力率問題の見分け方を整理します。目的は、公式を増やすことではなく、問題文を見たときにどの公式へ入るかを判断できるようにすることです。
まず結論 力率問題は「電力の種類」と「改善の有無」を見る
力率問題では、最初に次の2点を確認します。
- 問われている電力が有効電力、無効電力、皮相電力のどれか
- 力率改善があるかどうか
この2点が決まると、公式選択がかなり楽になります。力率という言葉だけで式を選ぶのではなく、何を求める問題なのかを先に決めます。
力率問題の判断表
力率問題では、単位と求める量を見ると公式を選びやすくなります。次の表で、何を問われているかを先に決めてください。
| 問われ方 | 見る単位・語句 | 使う関係 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 有効電力 | W、kW | P = VIcosθ | 力率をかける対象を確認する |
| 皮相電力 | VA、kVA | S = VI | 力率をかける前の大きさとして見る |
| 無効電力 | var、kvar | 電力三角形で確認する | 有効電力と混ぜない |
| 力率 | cosθ、百分率 | 力率 = P / S | パーセント表示を小数へ直す |
| 三相電力 | √3VIcosθ | 線間電圧と線電流を確認する | 単相の式と混ぜない |
| 力率改善 | 改善前後、目標力率 | 改善前後の無効電力差を見る | 前後の値を同じ表に入れない |
この表を使うと、力率という言葉に引っ張られず、何を求める問題なのかを先に判断できます。
有効電力・無効電力・皮相電力を分ける

力率問題の基本は、3つの電力を分けることです。
有効電力は実際に仕事をする電力、無効電力はやり取りされる電力、皮相電力は全体の大きさとして整理します。過去問では、この3つのどれを求めるかで使う式が変わります。
復習では、問題文に出ている単位にも注目します。W、var、VAのような単位は、どの電力を扱っているかを判断するヒントになります。
迷ったら、電力三角形を思い出してください。有効電力、無効電力、皮相電力のどれが横、縦、斜めに当たるかを決めるだけでも、式選びのミスを減らせます。
力率改善は前後を比べる

力率改善の問題では、改善前と改善後を分けることが重要です。
いきなりコンデンサ容量や無効電力の式へ入ると、どの値が改善前で、どの値が改善後なのか分からなくなります。
復習では、次の順で整理します。
- 改善前の有効電力、無効電力、力率
- 改善後の目標力率
- 減らすべき無効電力
- 必要な補償量
この流れを固定すると、力率改善問題はかなり見通しがよくなります。
力率改善では、有効電力は変わらない前提で整理する問題が多いです。改善前後で変わるのは主に無効電力なので、前後の tanθ や無効電力差を別に書くと混乱しにくくなります。
三相電力と力率を混ぜない
三相交流の問題では、三相電力の式と力率が同時に出ることがあります。
このときも、最初に見るべきなのは電圧と電流の種類です。三相電力の式に入る前に、線間電圧、線電流、力率がどのように与えられているかを確認します。
三相交流そのものが不安な場合は、先に三相交流の型を戻してから力率問題へ進むと、混乱しにくくなります。
三相電力では、V と I が線間電圧と線電流を指しているかを必ず確認します。ここがそろっていないまま力率をかけると、式の形は合っていても答えがずれます。
過去問では単位と求める量をメモする
力率問題の復習では、公式名だけでなく、単位と求める量をメモします。
- Wを求める問題だった
- VAから力率を使った
- varを前後比較した
- 三相電力の式に力率を入れた
カコトレ(kakotre) で理論の過去問を解くときも、力率問題だけを拾って、どの型だったかを短く残すと復習しやすくなります。
まとめ
力率問題では、公式を探す前に問題の型を見分けます。
- 有効電力、無効電力、皮相電力を分ける
- 力率改善は前後を比べる
- 三相電力と力率を混ぜずに順番を決める
- 復習では単位と求める量をメモする
- 力率改善では改善前後の無効電力差を別に整理する
力率は、慣れると得点源にしやすい分野です。まずは、どの公式を使うかではなく、何を求める問題なのかを見分けるところから始めてください。
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コンデンサ、三相交流、過渡現象、フェーザ、力率、計算ミスのどこで止まっているかを分け、次に読む記事とカコトレで試す行動を整理できます。
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